北海道発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
函館から対岸の青森県を左手に眺めながら北海道最南端を通るシーサイドドライブ。 城下町松前で江戸時代の風情を楽しみつつ津軽海峡のマグロに舌鼓。 海沿いを北上し、ニシン漁と北前船交易で栄えた江差で歴史のルーツを巡り名物五勝手屋羊羹を土産に。 文/川島信広
JR函館駅から徒歩圏内でレンタカーを借りられる店舗は数店舗あり。 コンパクトな定員4人前後のレンタカーから、8人定員のグループ旅行向きレンタカーまで幅広く用意されている。 函館空港にも多数レンタカーの店舗がある。 出発は駅で帰りは空港、逆に出発は空港で帰りが駅、という利用のしかたができる店舗もある。
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絶景ポイント 白神岬
北海道の最南端で、対岸の青森県竜飛岬まではわずか19.2キロ。 天候の良い日は津軽海峡とともに本州を見渡せる。 国道沿いだが海岸線の隧道が続く区間なので見落としに注意。
1854年に築城された国内最後の日本式城郭で、箱館戦争にて旧幕府軍の攻撃を受け落城した。 再建された天守閣を中心に旧城内一帯が国の史跡に指定され、松前城公園として整備されている。 一部往時の建造物も残っているほか、城の北側には北海道唯一の近世的な寺町もあり、北海道開拓以前の歴史風情を楽しめる。 桜の名所でもあり春はかなりにぎわう。
松前城の天守閣は1949年に焼失したが1961年に松前城資料館として再建された。 内部は松前藩に関する文化財と、アイヌ民族資料を展示する資料館になっている。 周囲には桜が約1万本250品種あり桜の名所として知られる。
松前藩の城下町として栄えた松前町には多くの古寺が残り、松前城に隣接する寺町周辺を散策するとより歴史を実感できる。 車で通り抜けることもできるが、できればゆっくり歩いて数百年前の歴史風情を楽しみたい。
国道228号線沿いで、かつて蝦夷地と本州の交易船として北前船が往来していた津軽海峡を望む道の駅。 地元漁協が直売するマグロやアワビなど新鮮な海産物や特産品の松前漬などが販売されている。 施設内の北前食堂では目の前に広がる大海原と対岸の津軽半島を眺めながら、手軽に松前のマグロなどを味わえる。 丼ものが多くリーズナブルなのもうれしい。
松前の味覚といえばマグロ。大間のマグロや戸井のマグロと同じ海峡で上がるマグロを堪能できる。 昆布醤油だれにつけた「本マグロ漬け丼」(1,620円)は本マグロ使用。 赤身でもくさみがなく中トロのようにやわらかく口の中でとろける味わい。
津軽海峡を眺めながら目の前の海であがったマグロに舌鼓。 左手に今走ってきた白神岬、右手の沖合に無人島の松前小島、真ん中には対岸の津軽半島が広がり、天候がよい時には岩木山まで眺められる絶好のロケーションだ。
江差港にある周囲約2.6キロの島。 砂嘴の上に作られた防波堤で陸地とつながっており島の入口付近まで車で入れる。 散策路が整備され、自然散策とともに厳島神社・義経伝説の残る馬岩・江差追分記念碑など島内の歴史伝承地巡りをすることができる。 島の入口付近には奇岩「瓶子岩」と復元された幕末の軍艦「開陽丸」の姿を見ることができる。
かもめの散歩道と呼ばれるアーチ橋など散策路を歩いて島を巡る。 すぐ隣には高さ約10メートルの奇岩「瓶子岩」がある。 毎年7月に行われる「江差かもめ島まつり」の時にしめ縄が巻かれ、古来より漁民の守り神として地元漁師から崇拝されている。
1990年に資料館として復元された開陽丸。 幕末に江戸幕府が所有した軍艦で、戊辰戦争や箱館戦争を経て江差沖で座礁沈没した。 館内には引き上げられた遺物とともに、榎本武明や土方歳三にまつわる資料などが展示されている。
「江差の5月は江戸にもない」とうたわれるほどの栄華を誇った古き良き江差の街並みを再現したエリア。 明治~昭和初期の歴史的建造物を再現した街並みを通るだけでタイムスリップした気分に浸れる。 横山家や旧中村家住宅などニシン漁の全盛時代を彷彿させる歴史的建造物や、北海道内最古の祭『姥神大神宮渡御祭』の拠点となる姥神大神宮もある。
北海道最古の神社で、約560年前にニシン漁の始祖として漁業家の信仰を集める折居姥の草創と言われている。 毎年8月9日~11日に開催される『姥神大神宮渡御祭』では拠点となる。 豪華な山車が昼夜町中を練り歩くこの時期は全国から人が集まり大いににぎわう。
鰊御殿の面影を残す横山家。 現在の建物は約160年前に再建された家屋で、200年以上前から現在まで代々横山家が生活している。 母屋と一部の倉庫は見学することができ、鰊漁最盛期の道具を見ることができる。 ウナギの寝床は圧巻だ。伝統の味ニシンそば(1000円)も有名。
1870年創業、江差を代表する和菓子屋。 北海道産金時豆を使って一日がかりで練り上げられる「五勝手屋羊羹」は昭和天皇の行幸の折にも土産として献上された由緒ある品だ。 赤い円筒形の缶に付属の糸で切って食べる『丸缶羊羹』は北海道を代表する銘菓の一つとして有名。 ここ本店のみで販売している和菓子や焼き菓子もおすすめだ。
明るい店内には丸缶羊羹や流し羊羹はもちろん、ここでしか販売していない和菓子が並ぶ。 春にはさくら羊羹、初夏にはあずき羊羹など季節限定商品や、どらやきや最中、大福、そばカステラ、味噌パンなど他では買えない商品が多数ある。
店の2階には休憩所があり、買った商品をこの場で自由に食べることができる。 純和風の落ち着いた空間で、お茶とともに和菓子を頂く至福のひと時を過ごそう。 2階へ上がる階段の壁面には江戸後期のものから現代のものまで和菓子の型がずらりと陳列されている。
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新千歳空港から札幌を経由して、石狩川河口付近沿いを走る道道225線へ。 途中、札幌で北海道銘菓「白い恋人」のテーマパークに立ち寄って気分を高め、体験型民宿「ザ・吉岡」で本場のちゃんちゃん焼きを教わる。 「サーモンファクトリー」で石狩ならではの天然鮭に出会い、老舗「金大亭」で石狩鍋を堪能。 石狩川と日本海が交わる地点に形成された「はなますの丘公園」で潮風に当たる。
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